うど―ほろ苦くも美味しい、身体に目覚めを与えてくれる春の味覚

うど 秋田県産 山菜
うど 秋田県産

簡単な説明

うど 根元
うど 根元

うどは、東南アジア、日本、朝鮮、中国東北部にかけて分布する、ウコギ科タラノキ属に属する多年草です。山菜扱いされる事が多いですが、人の手により栽培もされます。かつては日本の全国各地に自生していましたが、今は都市開発などの影響を受けて、その数が少なくなっています。

古代から山菜として食されて来ましたが、江戸時代に畑で栽培し、若芽を軟化して利用する方法が生み出されました(いわゆる軟白栽培)。ちなみにうどにはシガ、ドッカ、ヤマクジラといった別名があります。そしてうどは漢字で「独活」と書きます。

自然界では晩春から初夏にかけてが旬です。若い葉、若い茎、若芽を食用とします。特に若芽はやわらかい上に口当たりが良く、そして独特の香気がある事から、酢の物、汁の実、煮物、天ぷらと幅広く楽しまれます。

栽培されたものの場合、10~11月に出荷されるものを寒うど、3~4月に出荷されるものを春うどと呼びます。

良品の選び方

※ここに挙げた特徴を持つウドを選ぶと、良品に出会える可能性が高くなります。

・太さが均一で枝葉が多いもの

・茎が太くてしっかりしている

・穂先が開いていない

アク抜きの仕方

切ったらすぐに酢水につけてください。5分ほどつけます。

保存方法

うど 先端
うど 先端

日光に当たるのを避け、新聞紙に包み、風通しの良い冷暗所で保存しましょう。

ちなみに、アク抜きしたものを酢漬けまたは味噌漬けすると、長期保存出来る事があります。

栄養素

うどは残念ながら、何か多くのビタミン・ミネラル類を含んでいるというわけではありません。しかし低カロリーなので、ダイエットに向いています。

また、アク成分でもあるアルカロイド類は、うどの持ち味であるほろ苦さをもたらしますが、ただ舌を楽しませるだけでなく、食欲を増進し、新陳代謝を促してくれる効果もあります。

健康への効果

うど 断面
うど 断面

※うどを適切に食べると、以下に挙げるような健康効果を得られる事があります。

・疲労回復

・便秘の予防・改善

・血行促進

・神経機能の維持

うどの酢味噌和え―齋藤瞬のチャレンジクッキング

前置き

うどの楽しみ方として、真っ先に「うどの酢味噌和え」を挙げる方もいらっしゃると思います。

という事で、自らの手でうどの酢味噌和えを作り、楽しんでみる事にしました。

うどはわらびなどに比べて、てまひま少なく食べる事が出来る食材ですが、それでも何だか、山菜を料理するという事が、私にとってはとてもハードルが高い事に感じられてしまい、今まで料理を試みるのをためらってしまっていました。

うどの旬である春が来るたびに、「今年こそはうど料理に挑戦してみよう」とは思うものの、上手に料理を作る自信がなく、結局料理する事なくここまで年を重ねてしまいました。

しかし、様々な苦難災難、困難を乗り越えて来る事が出来た私は、2025年春、今までのフットワークとは比べ物にならないくらい軽く、スーパーにうどを買い求めにいき、料理までする事が出来ました。自分自身の成長を感じます。

という事で、うどの酢味噌和え、その料理記録を報告していきます。

材料(1~2人前)

・うど・・・二分の一本

・酢・・・お好みの量

・味噌・・・お好みの量

※味噌は酢に軽く溶ける程度の量を用意すれば十分です。また、少し甘みがある方が好みという方は、砂糖も少量用意して酢味噌に溶かすと良いでしょう。

工程

1.うどの皮をむき、食べやすい大きさに切り、アク抜きする

うど アク抜き中
うど アク抜き中

※先ほども紹介しましたが、アク抜きは、食べやすい大きさに切ったら酢水に5分ほど晒すと上手く行く事が多いです。

※皮は捨てても問題ないのですが、実は皮も食用可能です。私はまだ試した事がありませんが、きんぴらなどにすると美味しく食べられるそうです。

2.アク抜きをしている間に、酢味噌を作る

3.沸騰したお湯に、アク抜きしたうどを投入し、サッと茹でる

うど 茹でているところ
うど 茹でているところ

※本当にサッと茹でる程度でも、美味しく召し上がれます。私が実際に料理した時、1分も茹でませんでしたが、美味しく食べる事が出来ました。

4.うどを茹でたら水で冷まし、酢味噌を和えて皿に盛り、完成です!

試食と感想

うどの酢味噌和え
うどの酢味噌和え

初めてのうどの酢味噌和え作りになりましたが、意外と順調に作る事が出来ました。

見た目も、よく家族や親せきが作ってくれたものと遜色ないものが出来ました。そのため特に不安なく料理を口に運びましたが、味も普通に美味しい酢味噌和えに出来ました。

うどのほろ苦さは死んでおらず、酢味噌の優しくも適度な刺激により、あっという間に完食する事が出来ました。

うどの酢味噌和え作りに挑戦し、成功出来た事で、また一つ、春の楽しみが増えました。

参考文献

・相馬暁著 株式会社三一書房発行「新装版野菜学入門(初版)」2006年3月10日 27~29頁

・白鳥早奈英、板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「もっとからだにおいしい 野菜の便利帳」2020年7月10日 78頁

・川端理香監修 株式会社宝島社発行「毎日使える!野菜の教科書」2017年6月2日 111頁

・吉田企世子監修 株式会社エクスナレッジ発行「春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典最新版(初版)」2016年5月23日 11、42、239~264頁

リンク

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