簡単な説明
豆苗とは、えんどう豆の若芽を軟白栽培したものです。
当初は中国で食べられはじめましたが、栽培の仕方が難しく、当時は高級食材として扱われました。
日本には1970年代に導入され、その後90年代に、水耕栽培の仕方が確立されると、安価で手軽に手に入れる事が出来る野菜になりました。
香りが高く、シャキシャキしていて、料理に使っても存在感が強い事が多い野菜です。
栄養素
豆苗に含まれる栄養素のうち、注目したいものは「β-カロテン」、「ビタミンC」「カリウム」があります。ここではその3つについて説明します。
β-カロテン
体内でビタミンAに変換される栄養素です。目の健康や、皮膚や粘膜を正常に保つ働きがあります。また、野菜由来のビタミンAには、体内の余計な活性酸素に対抗できる「抗酸化作用」があります。
このβ-カロテンが、豆苗には、さやえんどうの8倍以上含まれます。
なお、ビタミンAについて、当ブログで詳しく説明したので、以下のリンクよりお読みくださると嬉しいです。
ビタミンC
美肌効果や、風邪予防に効果がある栄養素です。また、抗酸化作用もあります。
ビタミンCと聞くと、柑橘類にたくさん含まれているイメージがある方もいると思いますが、豆苗にも含まれています。
カリウム
体内の余計なナトリウムを排出してくれる作用があります。
ナトリウムそのものは、人間が生命を維持するのに欠かせない栄養素なのですが、現代の日本では、過多になってしまう事が多く、ナトリウム過多により、高血圧などになってしまう事があります。
カリウムは、体内の余計なナトリウムを排出してくれる、心強い栄養素です。
保存方法
※ここで紹介する保存方法は、ほんの一例に過ぎません。それぞれのご家庭の事情に合った保存方法を見つける手助けになればと思い、ここではその一つを紹介します。
・袋に入ったものは、開封せずに、立てて冷蔵庫に保存します。
・回付して根からカットしたものは、保存袋に入れるかラップで包んでください。1~2日で食べ切る事をおすすめします。
リボベジ
リボベジとは「リボーンベジタブル」の略です。日本語で言うと「再生野菜」の事です。
「ふだんは捨ててしまう野菜の根やヘタを水につけて栽培し(水耕栽培)、食べられる葉の部分を再生させた野菜」(青髪のテツ著、ムラセセラマンガ 株式会社Gakken発行「マンガでわかる やさいのトリセツ 野菜のプロが教える選び方・保存法・無駄なくおいしく食べるコツ(初版)」2023年7月11日 91頁より引用)を指します。
このリボベジは、ニンジンやブロッコリーなどでも出来ますが、豆苗でも可能です。
かなり手軽に出来る上、食費の節約にもなるので、実践してみる事をすすめます。
ここから、筆者が実際にリボベジに取り組んでみた過程と合わせて、説明していきます。
過程
水を張るための受け皿を用意する
清潔で、根に水をひたせる程度の深さと大きさがあれば、何を使っても良いです。
茎を残した豆苗の根を受け皿に入れ、根に水をひたらせる
この時、豆(種)には水がひたらないようにしてください。豆に水がひたると、上手く育たなくなります。
室内の明るい場所に置く
一日に1~2回、水を換えてやる
7日~10日後には、無事食べられるようになるはずです
感想
私は今回、豆苗のリボベジに初挑戦しましたが、結果は大成功でした。
ちゃんと、美味しい豆苗を再生させる事が出来ました。
なお、実験のために、もう一つ、別の豆苗もリボベジしました。
そちらはリボベジ成功後も、敢えて放置してみたのですが、立派に豆苗が再生された数日後から、だんだんと元気がなくなっていくのがわかりました。残念ながら、無限に再生出来るわけではないという、当たり前の事を確認する事が出来ました。
次の項では、豆苗を使った料理にチャレンジします。
齋藤瞬のチャレンジクッキング―豆苗とじゃこのチャーハン
「何か豆苗を使った料理を作ってみたい」そう考えた私は、まずは手軽にチャーハンを作ってみようと思いました。
豆苗の鮮やかな緑と、卵の黄色、そして、じゃこの美味しさが絡めば、秀逸な一品が作れるに違いない、正直、私はかなり自信を持って、今回の料理にチャレンジしました。
材料(食材)1~2人前
・豆苗・・・お好みの量を使ってください。軽く添えるにとどめても良いですし、たくさん使ってたっぷり食べても良いです。
・じゃこ・・・50g程度
・卵・・・1個
・白米・・・200~300g
・サラダ油・・・適量
・塩コショウ・・・お好みの量
工程
フライパンか中華鍋にサラダ油をひき、熱する
溶き卵をフライパンに投入する
白米を投入する
よくご飯をほぐして下さい。
ご飯がほぐれたら、じゃこを入れる
塩コショウで味付けする
十分に火が通ったら、皿に盛り付ける
豆苗を添える
※じゃこを投入するときに、豆苗も投入して、豆苗を敢えてよれよれにしてやわらかくして楽しむのもありです。
これで完成です。
感想
見た目は非常に鮮やかで、想定通りのものを作る事が出来ました。
あつあつのうちに口に運ぶと、じゃこのうま味と豆苗の香りが口中に広がり、大変美味しくいただく事がした。
引用・参考文献
本文中に掲げたものの他に
・川端理香監修 株式会社宝島社発行「毎日使える!野菜の教科書(初版)」2017年6月2日 47頁
リンク
本文中に掲げたものの他