しいたけ―出汁(だし)に使えるだけでなく、ステーキでも楽しめます!

しいたけ 裏側 野菜
しいたけ 裏側

しいたけとは

しいたけとは、キシメジ科シイタケ属に属するきのこ(菌類)です。旬は春と秋の、年二度あります。

和食に使われる出汁(だし)といえば、昆布が使われる事も多いですが、干ししいたけで出汁を取る事もあります。また、出汁を取る目的ではなく、しいたけそのものを食べるために料理に使われる事も、かなり多いです。その香りや味の強さから敬遠する方もいますが、好む方も、決して少なくない食材です。

簡単な歴史

原産地はアジアの熱帯高地とされています。日本にも古くから在来し、環太平洋の温帯、暖帯、亜熱帯に広く分布しています。

世界で最も多くしいたけを食べているのは、日本と中国です。日本料理だけでなく、中華料理にも欠かせない食材です。日本でも400年以上前から栽培されていたとされていますが、中国でのそれはもっと古く、500年ほど前から栽培が始まっていたとする説もあります。

一方で、韓国ではあまりしいたけの需要がありません。これは韓国料理で良く使われる強い香辛料との相性が悪いためとされています。

日本では古くから食用にされ、鎌倉時代には食用きのことして、贈り物に多く用いられるようになりました。明治の中頃より、生産が本格的に始まります。この頃は原木栽培による乾しいたけがメインでしたが、昭和の中頃に菌床栽培による生しいたけの栽培が始まると、より身近な存在になりました。

良品の見分け方

しいたけ
しいたけ

※ここに挙げた特徴を持つしいたけを選ぶと、良品に出会える可能性が高くなります。

※表面のかさが黒っぽいもの、かさが開いているもの、ひだが崩れている、茶色くなっているものは、選ばない方が良い事が多いです。

・かさが薄茶色で、傷やシミ、湿り気がないもの

・かさの裏側が白く、ひだが揃っているもの

・かさがしっかりと巻き込み、軸が太く短いもの

干ししいたけ(乾燥しいたけ)の戻し方

時間がない場合は、耐熱容器に干ししいたけと水を入れてラップをし、電子レンジを使い600ワットで2分ほど加熱してやると、ある程度は出汁も出ます。なお、加熱したものを電子レンジから取り出す時は、やけどなどに注意して下さい。

よりしっかりとうま味を出すためには、冷水で5~10時間ほどかけて戻します。5℃の冷水で時間をかけて戻すと、温水で手早く戻した時に比べて、うま味成分グアニル酸が320倍生成される事もあります。

保存方法

常温保存の場合

天日干しし、乾燥材と共に保存袋に入れます。風通しの良い冷暗所に置き、早めに使いましょう。

※工場などで乾燥されたものの場合、保存条件によっては1年以上保存が利く事もあります。

冷蔵の場合

汚れている場合は湿らせたペーパータオルなどで拭き取ります(水洗いしてしまうと風味などが落ちてしまいます)。その後一本ずつペーパータオルで包み、かさを下にしてポリ袋に入れて、冷蔵庫の冷蔵室で保存します。この方法で1週間ほど保存出来る事もあります。

冷凍の場合

汚れを湿らせたペーパータオルなどで拭き取り、石づきを取り除いて食べやすい大きさにカットします。その後、冷凍用保存袋に入れて、冷凍庫で保存します。この方法で、1か月ほど保存出来る事もあります。

※予め食べやすい大きさにカットしておく事で、解凍せずにそのまま加熱調理に使えます。

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栄養素

しいたけには、たんぱく質の代謝に貢献して疲れにくい身体を作るビタミンB₁、脂質の代謝に強く関わり、肌荒れや口内炎を防ぐのに貢献するビタミンB₂、カルシウムの吸収を助けるビタミンD、二日酔いを防ぐのに役立つナイアシンなどを少しずつ含んでいます。

また、大腸がんや便秘を防ぐのに役立つ不溶性食物繊維、抗がん剤にも使われるレンチナン、抗ウイルス性物質のβ-グルカン、うま味成分グアニル酸やグルタミン酸などを多く含んでいます。

健康に良い組み合わせ

しいたけ 裏側
しいたけ 裏側

※ここで紹介する以外にも、健康に良い組み合わせ(食べ合わせ)はあります。

ごぼうと組み合わせると

がん予防などに役立ちます。なお、ごぼうについては以下のリンクを参考にしてくださると嬉しいです(当ブログの別ページに飛びます)。

昆布と組み合わせると

骨粗しょう症予防などにつながる事があります。

ごまと組み合わせると

老化防止などに貢献する事があります。

セロリと組み合わせると

強肝作用などがあります。なお、セロリについては以下のリンクを参考にしてくださると嬉しいです(当ブログの別ページに飛びます)。

品種(一部)

加賀百万石ジャンボしいたけ

肉厚で味が濃い品種です。しいたけステーキにすると、とても美味しいそうです。

参考文献

・一般社団法人 農山漁村文化協会編・発行「地域食材大百科 第4巻 乳・肉・卵,昆虫,山菜・野草,きのこ」2010年11月20日 363~373頁

・青髪のテツ著、ムラセセラマンガ 株式会社Gakken発行「マンガでわかる やさいのトリセツ 野菜のプロが教える選び方・保存法・無駄なくおいしく食べるコツ(初版)」2023年7月11日 188~193、223頁

・川端理香監修 株式会社宝島社発行「毎日使える!野菜の教科書」2017年6月2日 100~101頁

・白鳥早奈英、板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「もっとからだにおいしい 野菜の便利帳」2020年7月10日 85頁

・名取貴光監修 株式会社高橋書店発行「新・野菜の便利帳 健康編」2021年8月30日 118~119頁

・吉田企世子監修 株式会社エクスナレッジ発行「春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典最新版(初版)」2016年5月23日 129、239~264頁

リンク

当ブログ(しいたけと同じ秋が旬の食材)

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