パセリとは
パセリとは、セリ科オランダゼリ属に属する野菜です。
料理の名脇役扱いされる事が多い食材です。
パセリは緑黄色野菜?
まずははっきりさせましょう
下記のリンクは、農林水産省のページへのリンクです。
このリンク先に、緑黄色野菜の定義が示されています。
パセリは、この定義を立派に満たす、緑黄色野菜です!
しかしながら
前述の通り、パセリは立派な緑黄色野菜です。
「パセリは緑黄色野菜」と、各方面で、堂々と発言しても、問題ない場面の方が多いです。
しかしながら、パセリは緑黄色野菜でありつつも、同時に、「香味野菜(=ハーブ)」として扱われる事も、少なくありません。
特に、後述の通り(というよりも、読者のみなさんの日々の生活における経験で、それを理解している方も多いと思われますが)、パセリはたくさん食べるのが、難しい食材です。
そして、パセリはたくさん食べるより、香りづけや料理のアクセントとして使われる場面の方が、少なくない食材です。
パセリは、緑黄色野菜として扱われる事よりも、香味野菜の一員として扱われる事の方が、多いといえます。
食べ過ぎによる影響
深刻な悪影響が出る量
パセリを「1日200グラム以上」という、常識はずれに多量に食べてしまうと、精油成分アピオールなどが、人体に悪影響を及ぼす可能性が、極めて高くなります。
とくに女性の場合、子宮の健康などに、悪影響が出る可能性があります。
とはいえ、パセリを1日に200グラム以上食べてしまう事は、なかなか考えられない事です。
現実的な安全な量
食べ過ぎはどのような悪影響が出るか
上記のような常識はずれな量を食べなくても、パセリをたくさん食べ過ぎてしまうと、消化器や子宮、臓器などの健康に、悪影響が出る可能性があります。
安全な可能性が高い量

生パセリであれば、1日に3~10グラム程度。
これは一房から三房程度の量です。
乾燥パセリであれば、1日に1グラム程度。
これは小さじ2分の1から、1杯程度です。
上記の程度の摂取量であれば、心身に悪影響が出る可能性は、低いといえます。
簡単な歴史
原産地は地中海沿岸地域です。砂礫地に自生しています。
ギリシャ、ローマ時代にはすでに薬用・香味料として使用されていました。2~3世紀には食用にもされていた可能性も指摘されています。
その後、ゆっくりと時間をかけて、ヨーロッパの広い地域に伝わり、19世紀初めにはアメリカにも伝わりました。
日本には江戸時代ごろには伝わっていたとされ、「大和本草」「本草図譜」にも記載があります。
第二次世界大戦前には洋風食の添え物として一般的に利用されていましたが、今日のように広く食用にされたのは、第二次世界大戦後の事です。
良品の見分け方
※ここに挙げた特徴を持つパセリを選ぶ事で、良品に出会える可能性が高くなります。
・色が濃くて、鮮やかなもの
・茎がみずみずしく、弾力があるもの
・葉が細かく縮れているもの
料理における使い方
※ここに挙げた使い方は基本的なものにすぎず、異なった使い方をする事もあります。
葉はやわらかいので、料理の仕上げに使います。茎は繊維が強いので、加熱料理などに使います。
保存方法
基本的に冷蔵します。
保存袋に入れて、冷蔵室に保存します。この時、水を入れたコップに挿し、上から保存袋をかぶせて保存すると、長持ちします。水は毎日取り換えましょう。
栄養素
パセリは、その強い香りと苦みのため、基本的に、一度の食事で少量しか食べられません。
強い香りと苦みを無理やり我慢して、たくさん食べ過ぎても、前述の通り、心身に悪影響が出てしまいます。
しかし、それが勿体ないほど、パセリには多量の栄養素が含まれています。
少量しか食べられないので、栄養素の補給源としての活躍は難しいですが、「以下に挙げた栄養素が多く含まれている」という事を覚えておくことで、パセリへの魅力が強まると思うので、ぜひ学んでください。
β-カロテン
体内でビタミンAに変わります。厳密さを欠く表現になりますが、「β-カロテン=ビタミンA」と考えて問題がない場面が多いです。
ビタミンAには抗酸化作用があり、がんや動脈硬化、老化の予防などに役立ちます。
皮膚や粘膜の健康を維持する他、目の健康にも強く関わるので、不足すると、夜盲症などを引き起こしてしまう事があります。
ビタミンC
抗酸化作用があり、がんや動脈硬化、老化の予防などに役立ちます。
またビタミンCはコラーゲンの生成に強く関わるので、美肌作りには欠かせません。
その他ビタミンCの適度な摂取は、風邪などの感染症予防に役立ちます。
ビタミンE
強力な抗酸化作用があり、「老化抑制ビタミン」の別名を持ちます。
代謝の改善に貢献し、冷え性や肩こりの改善に役立つ事があります。
またビタミンEは、性ホルモンの生成や分泌にも関わるので、生殖機能の維持にも役立ちます。
カリウム
体内の細胞の浸透圧を調節する働きがあります。体内の余分なナトリウムを体外に排出してくれるので、高血圧や脳卒中の予防に役立ちます。
またカリウムは、筋肉の収縮や神経の正常な情報伝達にも強く関わるので、不足すると、不整脈やけいれんを引き起こしてしまう事があります。
カルシウム
体内に最も多く存在するミネラルです。骨や歯を作るだけでなく、心臓の機能調節、筋肉の収縮と弛緩、ホルモン分泌にも関わります。
その他
アピオール
香り成分「アピオール」には、胃液の分泌を促進し、消化促進や食欲増進に役立つ働きがあります。食欲不振で悩んでいる方に、パセリはおすすめかもしれません。
繰り返しになりますが、アピオールは、摂り過ぎれば心身に悪影響が出ます。
しかしながら、適量であれば、むしろ健康に好影響をもたらしてくれます。
クロロフィル
葉に含まれる「クロロフィル」には、コレステロール値の上昇抑制や、貧血予防に役立つ可能性が指摘されています。
健康に良い組み合わせ
※ここで紹介する以外にも、健康に良い組み合わせ(食べ合わせ)はあります。
みかんの皮と組み合わせると
血行促進効果などがあります。ちなみにみかんの皮は食べる事が出来ます。
みかんについては以下のリンクを参考にしてくださると嬉しいです(当ブログの別ページに飛びます)。

にんじんと組み合わせると
がん予防などに貢献します。
なおにんじんについては、以下のリンクを参考にしてくださると嬉しいです(当ブログの別ページに飛びます)。

落花生(ピーナッツ)と組み合わせると
老化防止などに役立つ事があります。
海藻と組み合わせると
骨や歯を丈夫にするなどの働きがあります。
海藻の一つであるわかめについて説明しているページに、リンクをはります。参考にしてくださると嬉しいです(当ブログの別ページに飛びます)。

品種(一部)

カーリーパセリ
日本でよく見かける品種です。「パセリと言えばこれ」と思い浮かべる方も多い品種です。
イタリアンパセリ
平葉種のパセリです。さわやかな芳香があります。
参考文献
書籍
・青葉高著 株式会社八坂書房発酵「日本の野菜文化史事典(初版)」2013年9月25日 214~215頁
・相馬暁著 株式会社三一書房発行「新装版 野菜学入門(初版)」2006年3月10日 167~171頁
・川端理香監修 株式会社宝島社発行「毎日使える!野菜の教科書」2017年6月2日 132頁
・白鳥早奈英、板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「もっとからだにおいしい 野菜の便利帳」2020年6月2日 149頁
・名取貴光監修 株式会社高橋書店発行「新・野菜の便利帳 健康編」2021年8月30日 76~77頁
・吉田企世子監修 株式会社エクスナレッジ発行「春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典最新版(初版)」2016年5月23日 221、239~264頁
Webページ
本文中に掲げたものの他


リンク
本文中に掲げたものの他
当ブログ(パセリと同じセリ科の野菜)




