りんご―鮮やかな皮の色、遠い昔から人間と関わりがあった果物です

りんご 仁果類
りんご

りんごとは

りんごとは、バラ科リンゴ属に属する果物(仁果類)です。旬は10~12月という事が多く、日本で生産されるりんごを生産量で見てみると、半数以上が青森県で作られています。

キリスト教が主に信仰される国や地域で大切に扱われるイメージを持つ方もいると思いますが、キリスト教を信仰していない方にも好む方が多い、多くの国や地域で愛される果物です。

簡単な歴史

原産地は、コーカサス地方北部とされています。人間との関わりは4000年前、あるいは8000年以上前からあったとする説もあるほど、古くから利用されてきました。

日本では、明治に入った辺りから、積極的な栽培や品種改良がされてきました。りんごに詳しい方ならば、りんごの事だけで何時間も話が出来るほどに、日本における栽培や品種改良の努力の跡は素晴らしいものがあります。

2018年には果肉が赤い「なかののきらめき」が品種登録されるなど、近年になっても存在感がある果物です。

良品の見分け方

※ここに挙げた特徴を持つりんごを選ぶと、良品に出会える可能性が高くなります。

基本の見分け方

・赤りんごの場合、赤色が濃いもの。さらに、お尻は黄色っぽいものだとなお良いです

・青りんごの場合、皮の色が全体的に黄色っぽいもの

・皮にハリがあり、軸がピンとしているもの

・軸が太いもの(これがみかんと違うところです。みかんの場合、ヘタの軸が細いものの方が美味しい事が多いのと対照的です)

・左右対称のもの

上級テクニック

何かと実が大きい(重い)ものの方が好まれがちですが、大きすぎるとあまり美味しくない事が多いです。

品種にもよりますが、36玉サイズ(約280グラム)のものや、32玉サイズ(約310グラム)程度の、一般的なサイズのものの方が、美味しい事が多いです。

保存方法

りんご 縦半分にカットしたもの
りんご 縦半分にカットしたもの

常温保存の場合

常温保存でも、数週間保存出来てしまう事もあります。

まるごとペーパーなどで包み、新聞紙を敷いた段ボール箱で保存します。もちろん冷暗所が用意できるならそこで保存します。

冷蔵の場合

品種や、保存時の好条件が重なると、冷蔵庫で保存すれば半年程度保存出来てしまう事もあります。

ポリ袋に入れて密閉し、お尻を下にして保存します。野菜室よりは冷蔵室の方が良いです。

冷凍保存の場合

切って種と芯を取り除き、スライスして冷凍します。ラップで小分けするか、冷凍用保存袋に入れて保存するとなお良いです。

なお、解凍する時は冷蔵室に移して自然解凍すると良いです。

栄養素

りんごは、以下の栄養素の摂取源になり得ます。以下でそれぞれ解説します。

糖類

りんごには、果糖やブドウ糖などの糖類が含まれます。

これらは吸収されやすく、素早くエネルギー代謝されるので、適度な摂取は疲労回復や身体の元気を呼び起こさせるのに役立ちます。

カリウム

体内の細胞の浸透圧を調節する働きがあります。体内の余分なナトリウムを体外に排出してくれるので、高血圧や脳卒中の予防に役立ちます。

またカリウムは、筋肉の収縮や神経の正常な情報伝達にも強く関わるので、不足すると不整脈やけいれんを引き起こしてしまう事があります。

酸味成分

りんごの酸味のもとである、クエン酸やリンゴ酸、酒石酸などの有機酸は、いずれも活性酸素の除去に役立ちます。

食物繊維

りんごには、水溶性食物繊維であるペクチンが多く含まれます。ペクチンには、血糖値や血中コレステロール値の上昇を防ぐ働きがあるので、糖尿病予防が期待出来ます。

その他

赤りんごの皮に含まれるアントシアニンには、はっきりとした事は証明されていませんが、抗酸化作用や目の健康維持などに期待が持たれています。無農薬野菜の無料お試し定期コース

健康に良い組み合わせ

りんごの赤ワイン煮込み
りんごの赤ワイン煮込み

※ここで紹介する以外にも、健康に良い組み合わせ(食べ合わせ)はあります。

パイナップルと組み合わせると

胃腸の強化などにつながる事があります。なお、パイナップルについては以下のリンクを参考にしてくださると嬉しいです(当ブログの別ページに飛びます)。

こんにゃくと組み合わせると

肥満防止などに役立ちます。

きくらげと組み合わせると

血中コレステロール値低下などに貢献します。なおきくらげについては、以下のリンクを参考にしてくださると嬉しいです(当ブログの別ページに飛びます)。

トマトと組み合わせると

がん予防などにつながる事があります。なおトマトについては、以下のリンクを参考にしてくださると嬉しいです(当ブログの別ページに飛びます)。

品種(一部)

王林

タレントさんにも、王林という芸名の方がいらっしゃいますね。青りんごの一つで、酸味が少なく果汁が多く含まれています。

ふじ

赤りんごです。果実は大きく甘みも強いです。

つがる

ふじに引けを取らない生産量と美味しさを誇る赤りんごです。

ブラムリー

青りんごです。イギリス生まれの、調理専用種です。酸味が強く、加熱すると煮溶けます。

参考文献

・中野瑞樹著 株式会社夢の設計者企画・編集 株式会社河出書房新社発行「中野瑞樹のフルーツおいしい手帳(初版)」2023年7月30日 118~124頁

・竹下大学著 株式会社エクスナレッジ発行「野菜と果物 すごい品種図鑑(初版)」2022年7月12日 176~183頁

・青髪のテツ著、わたなべみきこイラスト 株式会社KADOKAWA発行「スーパーのエキスパート店員が教える おいしい野菜まるみえ図鑑(初版)」2023年2月10日 94~95頁

・川端理香監修 株式会社宝島社発行「毎日使える!野菜の便利帳」2017年6月2日 143頁

・白鳥早奈英、板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「もっとからだにおいしい 野菜の便利帳」2020年7月10日 164~165頁

・三輪正幸監修 株式会社高橋書店発行「からだにおいしい フルーツの便利帳」2018年9月5日 10~18頁

・吉田企世子監修 株式会社エクスナレッジ発行「春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典最新版(初版)」2016年5月23日 151、239~264頁

リンク

当ブログ(果物、果実的野菜について)

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