アスパラガス―歯ごたえのあるグリーン、やわらかいホワイトなど

葉茎菜類・花菜類
アスパラガス

 

美味しいアスパラガスの見分け方と保存方法

見分け方

・アスパラガスは、オスとメスがあります。オスの方は先端が膨らんでいて、メスの方は締まっています。オスの方が歯ごたえが良いことが多く、メスの方は、オスに比べてやわらかいことが多いです。

・切り口が確認できるなら、みずみずしいものを選びましょう。

・細いものでも美味しい品種はありますが、同じ売り場で細いものと太いものがあったら、どちらかというと、太いものを買った方が美味しいことが多いです。

保存方法

※保存方法は、ここで紹介するもの以外にも、いくつかの方法があります。読者のみなさんの生活環境や、やりやすい方法を探してみるのも、アスパラガスに詳しくなれる一つの方法です。

・冷蔵の場合

ペーパータオルに包んで、ポリ袋に入れます。カットしたペットボトルや牛乳パックなどに立てて入れ、冷蔵室で保存します。これで1週間前後保存できることがあります。

・冷凍の場合

根元のかたい部分をピーラーなどで取り除き、好みの大きさにカットします(1本のままでも良いです)。冷凍用保存袋に入れて冷凍室で保存します。これで約1か月前後持つことがあります。

栄養素と健康に効果的な食べ合わせ

栄養素

アスパラガスに含まれる栄養素として特筆すべきものとして、β‐カロテン、ビタミンCがあります。また、明確な健康効果が証明されたわけではありませんが、アスパラギン酸も注目されています。

・β‐カロテン

体内でビタミンAに変換されます。目や皮膚、粘膜の健康に欠かせません。体内の活性酸素を除去する抗酸化作用もあります。脂溶性なので、適度な量の油と摂ると、効率よく体内に吸収されます。

・ビタミンC

美肌効果や、風邪の予防などに効果があります。

・アスパラギン酸

繰り返しになりますが、明確な健康効果が証明されたわけではありません。しかしながら、疲労回復効果や利尿作用などが期待されているアミノ酸です。一部の栄養ドリンクにも含まれています。

健康に効果的な食べ合わせ

※以下で紹介する食べ合わせ以外にも、健康に効果的な食べ合わせがあります。

・視力維持、がん予防、風邪予防には・・・

昆布と組み合わせると良いです。

・消化力アップ、肝臓病予防、スタミナ強化には・・・

しじみと組み合わせると良いです。

・がん予防、高血圧予防、心筋梗塞予防には・・・

オクラと組み合わせると良いです。

・血液サラサラ効果、肥満防止、動脈硬化予防には・・・

玉ねぎと組み合わせると良いです。

料理

ここではシンプルに「アスパラガスのステーキ」を紹介します。

料理の過程

1.かたい部分を取り除くなど、下処理をします。出来ればアスパラガスは1本そのままにしてください(なるべくカットしないでください。その方がうま味が逃げません)。

2.フライパンを用意して、火にかけます。油はひいてもひかなくても良いです。

3.アスパラガスをフライパンに投入して、焼きます。

4.ある程度焦げ目がついたら、軽く塩を振り、皿に盛って完成です。

調理と試食の感想

アスパラガスのステーキ
アスパラガスのステーキ

実際に調理してみると、火が通り切ったかどうかを判断するのが難しく思えました。私は実際、「これだけ焦げ目がつけば、もう火は通り切っただろう」と思い、焼くのを止めて試食したら、まだかたくて嚙み切れず、焼き直すという失敗を経験しました。

しかし、しっかり火を通すと、アスパラガスのジューシーさと香りが口中に広がり、大変美味でした。比較的容易に調理できるので、みなさんもぜひ試してみてください。

品種

ここではいくつかの品種を紹介します。

・ミニ

グリーンアスパラガスを10cmほどの長さで若採りしたものです。下処理の手間がかからないことから人気です。

・ホワイト

土をかぶせて遮光栽培するものです。栄養価こそグリーンアスパラガスより劣りますが、うま味が濃く、とくにドイツでは、春になるとビアホールでホワイトアスパラガスの注文が飛び交います。

歴史

最後に、アスパラガスの歴史について解説します。

アスパラガスは、南ヨーロッパから西アジアにかけての地域が原産とされ、ヨーロッパでは2000年前頃から野生品の使用や栽培が行われていました。アメリカには移住民によって伝わり、中国には19世紀末頃にヨーロッパから伝えられました。

日本には、天明年間(1780年頃)より前に、オランダ人によって長崎から伝わり、日本に自生しているキジカクシに似ていることから、オランダキジカクシと名付けられました。伝来した当初は、観賞用に栽培されました。

その後時代が進み、明治に入ると、北海道や青森県などで試験的な栽培が積極的に進められ、大正12年には北海道の岩内町で約40haの栽培がされました。第二次世界大戦頃になると、アスパラガスはぜいたく品扱いされ、栽培面積が激減するものの、戦後再び栽培面積が広がり、現在は多くの人が口にする野菜になりました。ちなみにアスパラガスは、栽培が上手く行くと、一つの株から20年程度採集が出来ることもあるほど、寿命が長い野菜です。

参考文献(順不同)

・青髪のテツ著、わたなべみきこイラスト 株式会社KADOKAWA発行「スーパーのエキスパート店員が教える おいしい野菜まるみえ図鑑(初版)」2023年2月10

日 78、79頁

・青髪のテツ著、ムラセセラマンガ 株式会社Gakken発行「マンガでわかるやさいのトリセツ 野菜のプロが教える選び方・保存法・無駄なくおいしく食べるコツ(初版)」2023年7月11日 215頁

・板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「からだにおいしい 野菜の便利帳」2021年11月15日 132頁

・白鳥早奈英、板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「もっとからだにおいしい 野菜の便利帳」2020年7月10日 126頁

・青葉高著 株式会社八坂書房発行「日本の野菜文化史事典(初版)」2023年9月25日 266~269頁

・川端理香監修 株式会社宝島社発行「毎日使える!野菜の教科書(初版)」2017年6月2日 92頁

関連リンク

・アスパラガスについて

更新予定です。

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