加筆修正にあたって
この記事は、2023年7月6日に公開したものを、2024年8月30日に加筆修正・公開したものです。
当時の私自身が、私自身なりに頑張って執筆して、現在でも自分自身が自分自身に高評価を与えられる部分は残しつつ、修正と加筆を行うべきと判断した部分について、手直しをしました。
私が執筆した記事を読んで、「ブロッコリー」という野菜に親しみを持って下されば、とても嬉しいです。
ブロッコリーについての簡単な説明
ブロッコリーは、古代ケルト人が栽培していた野生種のケールが原種です。
「それってキャベツと同じじゃないか!」と思った方、鋭いです。ブロッコリーは、キャベツの花蕾(からい=「つぼみ(に近いもの)」と解釈するとわかりやすいです)が肥大してできた野菜です。ちなみに、ブロッコリーが突然変異したものを改良して作られたのが、カリフラワーです。
β‐カロテンやビタミンCなどが豊富で、栄養価抜群の、冬が旬の緑黄色野菜に分類されます。
頭頂部だけでなく、茎も食べることができます。頭頂部が黄色くなっているものは鮮度が落ちているので避けるべきですが、紫になっているものは、むしろ美味しく食べることができます。
茹でると・・・
ブロッコリーは加熱して食べますが、他の野菜同様、例にもれず、加熱すると栄養素が流出してしまいます。特に、水溶性かつ熱に弱いビタミンB群やCは、どうしても一定量の流出を覚悟しなければなりません。
しかし、流出を抑える方法があります。それが、「レンジで加熱」または「蒸し茹で」する方法です。
齋藤瞬の個人的な見解
レンジで加熱と、蒸し茹でならば、栄養素の流出がより防げるのは、圧倒的にレンジで加熱する方法です。
そもそも水に浸さないので、茹で汁に流出する心配をする必要がありません。
しかし、個人的に、より美味しくブロッコリーを楽しめるのは、蒸し茹での方と思っています。
レンジで加熱、でも十分美味しいのですが、何かあの「もさもさ感」、ラップをして加熱してもなお水分が逃げすぎている感を、個人的に感じてしまうのです。
それに、加熱し終わった後のブロッコリーを見てみると、どちらの方法もブロッコリーにとっては灼熱地獄のはずなのに、蒸し茹でしたものの方が、まるで幸せな環境にいたのかと思ってしまうくらい、個人的には、色が鮮やかに見えます。
より栄養素をたくさん摂り入れたいときは、レンジで加熱し、味を楽しみたいときは蒸し茹で、という方法が良いような気が、個人的にはしています。
齋藤瞬のチャレンジクッキング!
と、いうことで、今回は「ブロッコリーの蒸し茹で」に挑戦してみました。なお、料理するにあたっては、板木利隆監修 高橋書店発行 「からだにおいしい 野菜の便利帳」 2021年発行 121頁の『蒸しゆで』の項目を参考にさせていただきました。お礼申し上げます。
料理スタート!
まずはブロッコリー一つを包丁でカットしていきました。今回は茎も使いました。
そして次に、小さなフライパンにカットしたブロッコリーと水を入れ、火にかけました。
沸騰してきたところで、塩を一つまみ入れ、ふたをして約3分強火で加熱。皿にもって完成です。
お味の方は
完成したものを食してみましたが、食べる以前に色合いの素晴らしいこと。これにますます食欲を誘われて食しましたが、非常に美味しかったです。茎も美味でした。塩加減が適度で、「ご飯のおかずにもできてしまうのでは?」と思ってしまうほどでした。
ちなみに、マヨネーズなどの調味料は一切添えていません。味付けは、蒸し茹での際の塩だけです。
また、敢えて茹で汁の一部を残しておいて、行儀は良くないかもしれませんが、思い切って飲んでみました。
味の方は・・・、うん、普通にスープとしていけます。「行儀は良くないかも」という言葉を取り消しても良いほどです。
ブロッコリー本体も茹で汁も、大満足の出来でした。
「蒸し茹で」についてのまとめ
栄養価が高いだけでなく、味も美味しいブロッコリー。栄養素の流出に気を付けながら、今後も食していきたい野菜だと思いました。
良品の見分け方
ここでは、青果店やスーパーマーケットなどで売られているブロッコリーについて、より良品を手に入れられる可能性を高めるためのポイントを紹介します。
・花蕾(ブツブツ)が黄色いものは、避ける
黄色いものは、花が咲き始めている。つまり、鮮度が落ちている証拠です。
ただし、味こそ落ちているものの、食べる事自体は出来る段階である事が多いので、見切り品コーナーなどで売られている事もあります。
・花蕾が紫色を帯びているものは、良品の可能性が高いです
この手のブロッコリーは、冬場に出会える可能性が高くなります。
紫色の正体は、アントシアニンです。寒さにさらされると、紫色を帯びる事があります。
糖度も増していて、美味しいものである事が多いです。
・切り口がみずみずしいものは、良品の可能性があります
保存方法
※ここで紹介する保存方法は、あくまで一例です。
冷蔵
よく洗い、水気をしっかりと拭き取って、ペーパータオルに包みます。
ポリ袋に入れて、冷蔵室に立てて保存します。これで約1週間もちます。
立てるときは、カットしたペットボトルや牛乳パックなどが役立ちます。
なお、冷蔵室よりもチルド室の方が、より鮮度を保てます。
冷凍
よく洗い、水気をしっかりと拭き取って、好みの大きさにカットします。
冷凍用保存袋に入れて、冷凍室で保存します。これで約1か月もちます。
栄養素
ブロッコリーは栄養価的に大変優れた野菜で、様々な栄養素を多く含んでいます。
ここでは、β―カロテン、ビタミンC、ビタミンK、カリウムに的を絞り、紹介します。
β-カロテン
体内でビタミンAに変換されます。抗酸化作用があり、がんなどの病気になる可能性を下げてくれます。眼や皮膚、粘膜の健康維持にも欠かせません。
なお、私がビタミンAについて執筆した記事があるので、リンクよりお読みくださると嬉しいです。
ビタミンC
風邪予防や、美肌効果などがあります。
ビタミンK
骨を強化するカルシウムの、骨への吸着率を高めてくれます。また、血液の正常な凝固と抑制にも欠かせません。
カリウム
体内の余計なナトリウムを、体外へ排出してくれる効果があります。ナトリウムそのものは、生命の維持に不可欠なのですが、現代の日本では過剰摂取してしまいやすく、高血圧などにつながってしまいます。
そんなナトリウムを、カリウムは適度に排出してくれる働きがあります。
参考文献
本文中に掲げたものの他に
・青髪のテツ著 ムラセセラマンガ 株式会社Gakken発行「マンガでわかる やさいのトリセツ 野菜のプロが教える選び方・保存法・無駄なくおいしく食べるコツ(初版)」2023年7月11日 216頁
・板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「からだにおいしい 野菜の便利帳」2021年11月15日 17頁
・相馬暁著 株式会社三一書房発行「新装版 野菜学入門(初版)」2006年3月10日 94~99頁
リンク
青髪のテツさん関連
私が尊敬する青果情報発信者の一人である、青髪のテツさん関連のリンクです。