前置き
秋から冬にかけて、白菜が美味しい季節ですよね。特に、鍋料理ではその存在がひと際輝く白菜・・・。低カロリー(可食部100gあたり14キロカロリー(白鳥早奈英、板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「もっとからだにおいしい 野菜の便利帳」2020年7月10日 98頁より))のため、たくさん食べても罪の意識もあまり起こらない、にもかかわらずお腹も満たしてくれる、優秀な野菜です。
しかし、鍋料理などで活躍する事が多いという事は、ついついたくさん買ってしまいがちともいえます。購入時には「白菜大好きだから、たくさん食べるぞ!余らせないぞ!」と思っていても、余らせてしまった、という経験をされた方も、少なくないと思います。
余らせるだけならまだしも、腐らせてごみにしてしまった時のあの罪悪感。今回はそのような事態を避ける事が出来るかもしれない、余らせた白菜を美味しく食べる料理方法(レシピ)を3つ紹介します。
今回紹介する3品には、共通する点があります。それは、「良い意味で手抜き料理」である事です。そのため、味つけに使う調味料の分量も、かなりアバウトです。
大変恥ずかしい話ですが、私は正直、面倒くさがりな点があります。しかし、面倒くさがりな性格が功を奏して、「良い意味で手を抜く方法を見つけられる事」もあります。
良い意味で手抜き料理という事で、むしろ、忙しい現代人の方々には、おすすめ出来る料理方法かもしれないと考えています。
それではここから、余らせた白菜を美味しく食べる料理方法を、紹介していきます!
「白菜と具だくさんのコンソメスープ」
前置き
ある意味、これも鍋料理ではあります。しかし、コンソメスープにする事で、しょう油ベースや味噌ベースの味つけとは、違った味が楽しめる。つまり「味変」する事で、飽きずに白菜を楽しむ事が出来るかもしれません。
白菜以外にも、豊富に具材を使っていながら、味つけは簡単。家族や友達と集まって楽しめるのはもちろんの事、一人暮らしの方が、多めに作って冷蔵庫で保存すれば、保存条件が良ければ一週間ほど楽しめる事もあります。
以下より材料をみていきましょう。
材料(約7人前)
・白菜・・・約8分の1個
・にんじん・・・約一本
・えのきだけ・・・一株
・まいたけ・・・一株
・豚肉・・・約400g
・水・・・約2.1リットル
・コンソメ・・・「約6人前の分量」
※約7人前作るのに、約6人前しか用意しなくても良い理由は、「工程」のなかで説明します。
工程
1.まいたけを手で適当な大きさに小分けする
※私が今回紹介している料理は「良い意味で手抜き料理」なので、小分けの大きさはかなりアバウトで良いです。
2.えのきだけの石づきを包丁で取り除き、適当な大きさにカットし、ばらす
※少し食べにくくなりますが、えのきだけをガッツリ頬張りたい方は、石づきを取り除き、ばらすだけでも良いです。
3.にんじんを食べやすい大きさにカットする
※汚れが取れれば、皮をむく必要はありません。
4.白菜を、食べやすい大きさにカットする
※何度も言いますが、「良い意味で手抜き料理」なので、大きさや形は、食べやすければかなりアバウトで良いです。
5.豚肉も、食べやすい大きさにカットする
※もちろん、豚肉以外の肉を使っても美味しいスープが出来ます。そして肉は、販売されている時点で食べやすい大きさにカットされているものを使えば、さらに「良い意味での手抜き」が出来ます。
6.鍋に水と1~5の具材を入れて、加熱します
7.加熱してしばらくすると、豚肉からアクが出て来るので、それをおたまなどで取り除きます。
※手抜き料理ではありますが、この工程は、どうしても避けられない事をお許しください。
8.具材に火が通ったら、コンソメを投入する
※ここで解説します。約7人前を作っているのに、約6人前のコンソメしか入れないのは、「3人前以上の料理を作る時は、調味料は人数分より1人前分少なく入れた方が、味が濃くなり過ぎず、美味しく仕上がる事が多い」ためです。具体的には、5人前を作るのなら4人前分、8人前を作るのなら7人前・・・、のようにすると良いです。
今回のコンソメスープ以外の料理でも使えるテクニックなので、ぜひ使ってみて下さい。
9.塩気がもう少し欲しい方は、塩を投入する
食レポ(感想)
私自身がこの「白菜と具だくさんのコンソメスープ」を作った時には、立ち込めて来る匂いも、見た目の食材の色も、食欲を強く誘うものが出来ました。
実際に食べてみても、野菜、きのこ、豚肉がどれもその味を強く主張しつつも、お互いを調和し合う感じがあって、大変美味しいスープが出来ました。
今回メインの白菜ですが、15~20分前後しか煮ていないのに、軟らかくコンソメの味もしみ込んでいて、大変食べやすくなっていました。
大成功の料理になりました。
補足
今回は、白菜、にんじん、えのきだけ、まいたけ、豚肉を具材に用いりましたが、白菜がかなり余っている場合は、他の具材を減らして、白菜の量をもっと増やしても良いです。
その際は、長めに煮込むと、白菜がもっと美味しくなると思われます。読者のみなさまの手で、様々に工夫をして、オリジナルのレシピを作ってみて下さい。私が今回紹介したレシピがその役に立てば、それは私にとって大変な喜びです。
「余った白菜とテキトーソースのスパゲッティ」
前置き
「スパゲッティを食べたいけど、なんかひと工夫してみたいな」「でも、手が込み過ぎているのは面倒くさいな」この相反する自分自身の心の声と向き合ったところ、この料理が出来ました。
「白菜が余っている」
「冷凍した豚肉を使い切りたい」
「賞味期限が近いミートソースがある」
「中途半端に残ったケチャップが勿体ない」
「前に他の人からもらったスパゲッティの麺に、何かひと工夫して食べたい」
という項目が一つでもあるとき、この料理を作ってみてください。ただ麺にソースをかけるだけよりも、美味しく食べる事が出来ます。にもかかわらず、手が込んだ工夫もないので、簡単に作れる事間違いなしです。
材料(2~3人前)
・白菜・・・150g程度
・豚肉・・・200g程度
・ミートソース・・・3人前
・ケチャップ・・・50g程度
・スパゲッティの麺・・・茹でる前の状態で200~300g程度
・麺を茹でるための水・・・適度な量
・塩・・・少々(麺を上手く茹でるのに用いります。ちなみに使用しなくても、著しく味や食感が損なわれる事はないので、使わなくても大丈夫です)
・油・・・適量(オリーブオイルがベストですが、普通のサラダ油でも大丈夫です。「良い意味で手抜き」がテーマなので、余程粗悪な油でない限り、特にこだわる必要はありません)
工程
1.麺を茹でるために、水を沸かす
2.その間に、白菜を食べやすい大きさに切る
3.豚肉も同様に、食べやすい大きさに切る
4.麺を茹でるための鍋とは別の鍋、またはフライパンで、ミートソース、ケチャップ、白菜、豚肉を加熱する
※豚肉にはしっかりと火を通してください(食中毒防止のため)。
5.麺を茹でるための水が沸騰したら、麺と塩を入れて茹でる
6.麺が茹で上がったら、やけどなどに注意しながら、ザルでゆで汁を切る
7.ゆで汁を切った麺に、油を絡める
8.麺とソースを皿に盛り付けて、完成です
食レポ(感想)
皿に盛り付け終わった時、かなり手を抜いて作ったにしては、見た目も香りも、相当美味しそうに感じる料理が出来たなと思いました。
見た目からして、白菜がしんなりしていて、とても美味しそうでした。
実際に出来た料理を口にしても、丁寧に作ったソースと遜色ない味で、大変美味しかったです。
特に、ミートソースだけでなく、ケチャップを使った事で、ミートソースの中にナポリタン的な味も加わり、一品で二品を楽しんでいる気持ちになる事が出来ました。
補足
ミートソースとケチャップの分量を変えると、また違った味わいが楽しめると思います。
また、ミートソースとケチャップではなく、カルボナーラソースを使うのも良いと思います。
白菜以外にも、キャベツ、ピーマン、ソーセージなどを使っても、美味しく食べられると思いました。
「白菜とひき肉ソース炒め」
前置き
ラスト三品目は、ご飯が進むおかずになるかもしれません。特に、辛味がある料理が好きな方におすすめします。
私が考えた「オリジナルソース(ディップ)」を用いますが、もちろん他のソースでも代用可能です。
今回の料理も広く応用が利く上、かなりアバウトに作っても美味しく食べられるのが、強みです。
材料(2人前程度)
・オリジナルソース
※作り方を、当ブログの別記事で紹介しています。リンクより参照ください。
(8.齋藤瞬のチャレンジクッキング!―味噌マヨちょい辛ソース参照)
・白菜・・・100g程度(もっと多くの量を使っても良いです)
・ひき肉・・・200g程度(肉の種類は問いません)
・サラダ油・・・適量
工程
1.白菜を適当な大きさに切る
2.フライパンまたは中華鍋を熱して、油をひく
3.油が温まったら、ひき肉を炒める
4.ひき肉に火が通ったら、白菜も同じフライパン(中華鍋)で炒める
※白菜にはサッと火が通れば良いです。
5.オリジナルソースも、フライパン(中華鍋)に投入する
食レポ(感想)
ソースがとても良い香りで、食欲をそそられました。
見た目にも、白菜、ソース、ひき肉が絡み合って、美味しそうに見えました。
実際に食べてみると、適度な味の濃さで、ご飯が大変進みました。
油のしつこさもなく、食べやすかったです。
補足
オリジナルソースに「とうがらし」を使っていますが、辛さが苦手な方は、とうがらしを使わなくても、その美味しさは損なわれないと思われます。
オリジナルソースに「砂糖」を少し入れると、風味が変わって、それも美味しいと思われます。
もっと手抜きや時短を求める場合、オリジナルソースではなく、焼肉のたれなどでも、この料理は成立します。
なお、白菜ですが、芯の周りの厚い部分よりも、先端や先端近くの薄い部分を使った方が、より美味しくなります。