前置き
今回は、ナスを使った料理を二品紹介します。どちらもかなり簡単に作る事が出来ますが、特に「簡単ラーメンサラダ」はおすすめです。
私自身の「面倒くさがり」な性格が、功を奏して誕生した料理です。時短を求める現代人には、かなり受け入れられると自負しています。
ナスと焼きたらこ和えも、ナスにたらこの塩味が調和した、とても美味しい料理なので、ぜひ日々のおかず作りの参考にして下さい。
また、「ナスと鉄くぎ」についての項も執筆しました。近年、家庭であまり見られなくなった光景ですが、かつては多くの家庭で、ナスの漬物が作られていました。
そしてその際、古い鉄くぎが大活躍していたのですが、その事について、少し解説をしているので、お読み下さると嬉しいです。
簡単ラーメンサラダ
前置き
私がこの料理を思いついたのは「簡単にお腹を満たしたい」「余っているナスを、腐らせる前に使い切りたい」という、2つの考えがあった事によります。
頭の中で、その作り方はすぐにまとめる事が出来ましたが、「これ、体重を増やせない事で悩んでいる方に、おすすめ出来るのでは?」と思いました。
体重を増やせない事で悩んでいる方の中には、料理を作る事に興味を持てない方も一定数いらっしゃると思われますが、かなり簡単に作る事が出来る料理なので、参考にしていただけると幸いです。
材料(1人前)
ナス・・・小さめのもの1個
ラーメンの麺・・・1玉
マヨネーズ・・・お好みの量
しょう油・・・お好みの量
水・・・ラーメンとナスを茹でるのに十分な量
工程
1.ナスを食べやすい大きさに切る
※本当に美味しく食べたいのであればアク抜きした方が良いですが、しなくても十分美味しいです。
2.水を沸かし、麺を茹でる
※多くの麺は、湯が沸いた状態から鍋に投入して、2~3分茹でます。
3.麺が茹で上がる少し前に、ナスも鍋に投入します
4.やけどなどに気をつけながら、麺とナスを湯からあげて、湯を切り、ボウルに入れます
5.ボウルにマヨネーズとしょう油も入れて、よく混ぜて味つけします
食レポ(感想)
ものすごくアバウトに作ったのにも関わらず、私の舌とお腹を満足させてくれました。
マヨネーズとしょう油がナスにしみ込むので、麺だけではなくナスも美味しく食べる事が出来ました。
このラーメンサラダの弱点を敢えて指摘するのであれば、ナスの色素が麺に移って、麺が一部紫色になる点はありますが、ナスが好きな方にとっては、むしろその食欲を増す結果につながると思っています。
マヨネーズの脂質と、麺の糖質が、体重を増やせない事で悩んでいる方を救う事になるかもしれません。もちろん逆に、体重増加に気をつかっている方にとっても、「たまの癒し」になってくれる事を祈っています。
ナスと焼きたらこ和え
前置き
多くの食材と相性が良い事が長所のナス、今回はたらこと一緒に炒めて味つけしてみました。
青じそ(大葉)を薬味に加えて、上品さも出しています。
材料(1~2人前)
ナス・・・小2個程度
たらこ・・・50g程度
青じそ・・・1~2枚
サラダ油・・・適量
工程
1.ナスを食べやすい大きさに切って、アク抜きをする
※アク抜きは、5分程度水にさらす程度で良いです。
2.青じそを細めに切る
3.たらこを、フライパン(中華鍋)に投入しやすいように、小皿などに分けておく
※投入しやすい状態であれば、どのような状態を取っても良いです。
4.フライパンを熱し、サラダ油をひいて、油を熱する
5.サラダ油が熱されたら、油跳ねに気をつけながら、ナスを炒める
6.ナスがしんなりしてきたら、たらこも投じて炒める
7.ナスとたらこが良く絡んだら、火を止めて、皿に盛る
8.青じそをのせて、完成です!
食レポ(感想)
見た目は、居酒屋や家庭料理店で出て来そうな、素朴な感じにする事が出来ました。
それでいて、青じそが上品さも醸し出してくれていて、その味に期待が高まりました。
いざ料理を口にしてみると、ナスのうま味とたらこの塩味が打ち解け合って、大変美味しく感じる事が出来ました。
青じそがアクセントになって、口の中もベトついた感じにならず、とても食べやすかったです。
ご飯もとても進んで、おかずにぴったりな一品が出来ました。
より深く―ナスと鉄くぎ
かつては良く見られました
ナスを使った料理を二品紹介した後に、少しナスについての豆知識をお伝えします。
もっとも、今回お伝えする豆知識は、かつては多くの人が知識として普通に持っていた事なので、「いま、こういう時代になって、知っている人が少なくなったからこそ豆知識扱い」される知識です。
それは何かというと、「ナスの漬物を作る時に、古い鉄くぎを一緒に入れると、きれいな青色(濃紫色)に染まる」というものです。
昔は、多くの家庭でナスの漬物が作られていた事から、日常的に見られる光景でした。しかし、現代においては、家庭でナスの漬物を作る人も少なくなった事から、あまり見られなくなった光景です。
その仕組み
実は、ナスの漬物を作る時に、古い鉄くぎを入れないで作ると、赤色になります。これは、ナスが漬かる事で乳酸菌などが発生し、酸性になる事で、ナスに含まれるアントシアニン系色素が、赤色に変化するために起きます。
しかし、アントシアニン系色素は、古い鉄くぎと一緒になると、鉄成分と結合して、赤色には変化しなくなります。その結果、きれいな青色(濃紫色)に染まるのです。
ちなみに、古い鉄くぎ以外だと、「鉄ミョウバン」を入れても、同じ事を起こす事が出来ます。
参考文献
・一般社団法人農山漁村文化協会編、同発行「地域食材百科 第2巻 野菜(初版)」2010年5月15日 253~264頁
・相馬暁著 株式会社三一書房発行 「新装版 野菜学入門(初版)」2006年3月10日 144~148頁