まいたけとは
まいたけとは、サルノコシカケ科マイタケ属に属するきのこです。10~11月頃が特に美味しい事が多いですが、少なくとも日本では栽培されたものが周年で出回ります。
まいたけ(舞茸)という名は、人々が集まって踊っている姿に似ているからという説や、見つけた人が喜びのあまり踊り出すほど美味しいからとする説など、諸説あります。
独特の風味、味、歯ごたえなどが好まれます。
もう少し詳しく
原産地は温帯地域のどこかとされます。日本にもかなり古い時代から在来していました。日本以外だと、ヨーロッパ、北アメリカ、オーストラリアなどにも広く分布しています。
日本ではかつて貴重品でしたが、近年栽培に成功し、身近な存在になっています。加工まいたけのほとんどは菌床栽培です。
良品の選び方
※ここに挙げた特徴を持つまいたけを選ぶと、良品に出会える可能性が高くなります。
・株が大きく肉厚なもの
・傘と軸の色のコントラストが大きいもの
・傘に厚み、ハリ・ツヤがあるもの
・表面が乾いているもの
保存方法

冷蔵の場合
ペーパータオルで包み、ポリ袋に入れて、冷蔵庫の冷蔵室で保存します。野菜室は温度が高すぎるので避けましょう。この方法で、1週間保存出来る事があります。
冷凍の場合
食べやすい大きさに手でほぐし、冷凍用保存袋に入れて、冷凍室で保存します。
この方法で、1か月程度保存出来る事もあります。
コラム1―プロテアーゼ
まいたけには、たんぱく質分解酵素である「プロテアーゼ」が含まれています。
そのため、茶わん蒸しの具材としてまいたけを使う時に、生のまま茶わん蒸しに入れて料理すると、卵の凝固を妨げてしまい、茶わん蒸しが上手く固まらなくなります。
茶わん蒸しの具材に使う時は、予め加熱しておいて、プロテアーゼの働きを失活させてから使いましょう。
プロテアーゼの働きを逆手に取る方法もあります。肉料理を作る時に、まいたけの戻し汁に肉をつけてから料理をすると、肉がやわらかくなり美味しくなる事があります。
栄養素
まいたけは、以下に挙げる栄養素の補給源になり得ます。以下でそれぞれ解説します。
ビタミンB₁
糖質の代謝に強く関わるビタミンです。適度な摂取は効率良くエネルギーを生み出せるので、イライラの解消や疲労回復につながる事があります。
ビタミンB₂
脂質の代謝に強く関わるビタミンです。ビタミンB₂の適度な摂取により、脂質から上手くエネルギーを生み出せるので、疲れにくくなる事があります。
また不足すると、肌荒れや口内炎などになってします事があります。
ビタミンD
きのこといえばビタミンD、と思いつく方もいらっしゃると思いますが、まいたけはそのビタミンDを多く含んでいます。
骨や歯の形成に強く関わるので、不足すると骨粗しょう症などの原因になります。
ナイアシン
ビタミンB群の一つです。
お酒を呑んだときに出来るアセトアルデヒドという有害物質を分解するのを助けるので、まいたけを食べると、二日酔いを防げる事があります。
カリウム
体内の細胞の浸透圧を調節する働きがあります。体内の余分なナトリウムを体外に排出してくれるので、高血圧や脳卒中の予防に役立ちます。
またカリウムは筋肉の収縮や神経の正常な情報伝達にも強く関わるので、不足すると不整脈やけいれんを引き起こしてしまう事があります。
その他
まいたけは食物繊維の一種である「グルカン」を含みます。グルカンには抗がん、制がん作用が期待される他、脂質異常症などの予防も期待されます。
健康効果

※まいたけの適度な摂取は、以下に挙げる健康効果をもたらす可能性があります。
・疲労回復
・皮膚・粘膜の保護
・便秘の予防・改善
・がん予防
コラム2―まいたけの美味しい食べ方
まいたけを好む方は多いと思います。私もその一人です。
私がおすすめするまいたけの食べ方は、「油で素揚げして、塩を振って食べる」食べ方です。
とても単純ですが、私はこの食べ方が好きです。
参考文献
・一般社団法人 農山漁村文化協会編・発行「地域食材大百科 第4巻 乳・肉・卵,昆虫,山菜・野草,きのこ」2010年11月20日 439~441頁
・青髪のテツ著、ムラセセラマンガ 株式会社Gakken発行「マンガでわかる やさいのトリセツ 野菜のプロが教える選び方・保存法・無駄なくおいしく食べるコツ(初版)」2023年7月11日 224頁
・川端理香監修 株式会社宝島社発行「毎日使える!野菜の教科書」2017年6月2日106頁
・白鳥早奈英、板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「もっとからだにおいしい 野菜の便利帳」2020年7月10日 86頁
・吉田企世子監修 株式会社エクスナレッジ発行「春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典最新版(初版)」2016年5月23日 141、239~264頁
リンク
当ブログ(きのこ類)
外部リンク
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