大場しゅんのチャレンジクッキング―コールラビの浅漬け
球形のゴツゴツした見た目とは裏腹に、優しくてほのかな甘みがある野菜「コールラビ」。キャベツの仲間であるコールラビを浅漬けにして、その味を確かめてみることにしました。2024年6月。私は35歳11か月を迎えようとしていましたが、その時人生で初めて、コールラビの実物を見ました。幸いそれは安価で売られていたため、私はためらうことなく購入し、翌朝料理にチャレンジしました。
試しに生で、皮を試食しましたが、口の中に優しい味わいが広がり、「これは料理にしたらもっと美味しくなるに違いない」と思いました。インターネットでコールラビについて調べて、キャベツの仲間である事を知った私は、浅漬けを作ってみました。
その様子を、ここからお伝えします。
材料(1人前で推定3~4食分。ただし私は、今回の料理時の試食で、そのあまりの美味しさに1食で全て平らげてしまいました)
・コールラビ・・・約半個
・塩・・・コールラビの重量の1~2%程度。ありふれた食塩で構いません
・砂糖・・・お好みの量。使用しなくても美味しくいただけます
料理の工程
1.コールラビの葉や茎を落とし、皮をむき、食べやすい大きさにカットする
大きさはたくあんのようなサイズで、半月切りやいちょう切りにしましょう。厚さは2mm前後が、漬かりやすく歯ごたえも残ります。
2.皿にカットしたコールラビを盛る
お皿は特にこれ、というものはありません。基本的に、何を使ってもらっても良いです。
3.塩と砂糖をコールラビにまぶして、よく混ぜる
塩と砂糖をコールラビになじませます。なお、重石は必要ないです。無くてもしっかり美味しくなります。繰り返しになりますが、砂糖は使用しなくても構いません。
4.そのまま約20分放置する
直射日光が当たったりするなど、余程の悪条件でなければ、常温放置で良いです。
5.水気を切り、完成です!
20分放置(漬ける)しただけでも、意外なほど水分が出てきます。
試食と感想
浅漬けを作る前の、何も料理せずにコールラビを試食した時点でのそれの美味しさから、ものすごい期待を持っての料理となりましたが・・・、浅漬けも期待通りの美味しさでした。そのまま食べても良し、ご飯のおかずとしても、とても美味しくいただけました。
塩と砂糖の味をしっかりと感じつつも、コールラビという野菜そのものの味も消えることなく残っていて、大変素晴らしい浅漬けを作ることができました!これはまた作りたいと、強く思いました。
ここからは、そんなコールラビについての学びを深めていきたいと思います。まずは、良品の見分け方から学びましょう。
良品の見分け方
・ひび割れていないもの
・ずっしりと重みを感じるもの
多くの野菜や果物と同様に、手に持った時に、見た目よりも重みを感じるものに、良品が多いです。なお、コールラビには皮の色が淡緑色のものの他に、赤紫色のものもありますが、どちらも中身は白色です。赤紫色のものの皮は、食べると目の健康に有効な可能性が指摘されているアントシアニンが摂取出来ます。
栄養素
栄養素
コールラビはキャベツの仲間であるため、含まれる栄養素はキャベツに似ています。
ビタミンC
抗酸化作用があり、体内の活性酸素の働きを抑制してくれます。老化防止に役に立ち、動脈硬化を防ぐ可能性があります。なお、ビタミンCは水溶性なので、コールラビに含まれるビタミンCを効率よく摂取したい場合は、ポトフなどの煮込み料理で汁ごと食べるか、生食するのをおすすめします。
ビタミンK
血液の凝固・凝固の抑制どちらにも関わり、ケガを早く治すのに強く関わります。骨の強化にも欠かせません。
葉酸
認知症の予防に役立つ可能性があるビタミンです。胎児の発育にも強く関わります。
ビタミンU(キャベジン)
一般名は「塩化メチルメチオニンスルホニウム」です。コールラビにも含まれています。胃酸の抑制や、傷ついた胃の粘膜の回復に効果があります。
グルコシノレート
噛むことでイソチオシアネートに変わります。まだはっきりとした事はわかっていませんが、イソチオシアネートには、がんを予防する可能性がある事が指摘されています。
コールラビが健康面において、どんなことに役立つ可能性があるか
・抗潰瘍性作用
・かぜ、感染症予防
・がん予防
・便秘の予防、改善
これらの事などに役立つ可能性があります。
プラスアルファ
これを知っておくと、コールラビがさらに好きになるかもしれないプラスアルファ的な知識を、ここにまとめておきます。
・原産地・・・ヨーロッパ(地中海沿岸)
・英名・・・kohlrabi
・分類・・・アブラナ科アブラナ属
・旬・・・冬
コールラビの「コール」はキャベツ、「ラビ」は蕪(かぶ)の意味があります。キャベツのようにも蕪のようにも見えるから、そう呼ばれるようになったのかもしれませんね。日本ではまだまだなじみが薄い野菜かもしれませんが、中国や台湾では、よく使われているそうです。
参考文献
・白鳥早奈英、板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「もっとからだにおいしい 野菜の便利帳」2020年7月10日 129頁
・吉田企世子監修 株式会社エクスナレッジ発行「春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典最新版(初版)」2016年5月23日 162頁
・青葉高著 株式会社八坂書房発行「日本の野菜文化史事典(初版)」2013年9月25日 198頁
関連リンク
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(1) 大場しゅん@発達障害・青果・勉強と共に歩んでいます!(@shundaiba)さん / X