パプリカ―色鮮やかな、甘くてしっかり噛めるピーマンの仲間!

パプリカ半分 左は赤色  右は黄色 果菜類
パプリカ半分 左は赤色  右は黄色

パプリカとは

パプリカとは、ナス科トウガラシ属に属する野菜(果菜類)です。日本の市場においては、ピーマンとパプリカを区別する明確な基準はありません。目安としては、1つの実が100g以上程度あり、肉厚なものをパプリカと呼ぶ事が多いようです。非常に大ざっぱな言い方になりますが、日本においては、パプリカは「大きなピーマン」と扱われる事が多いです。

日本においてパプリカをパプリカと呼ぶようになった一説として、ハンガリー産のカラーピーマンの品種をパプリカと呼ぶ事から、日本でもパプリカと呼ぶようになった、というものがあります。

日本における旬は、夏という事が多いですが、輸入物のパプリカであれば、一年中購入できる事が多いです。

生のままサラダに入れる事もあれば、焼いて楽しむ事も出来る、普通のピーマンに比べて食べやすさを感じる方も多いです。【PR】FXを始めるなら【DMM FX】!

コラム―ややこしい

香辛料、つまりスパイスについて詳しい方の中には、「パプリカ」と名のつくスパイスがある事をご存じの方もいらっしゃると思います。

スパイスのパプリカは、辛味のないとうがらしの果実を乾燥させて粉末にしたものを指します。つまり、日本に住む多くの方々が認識しているであろう野菜のパプリカとは、別のものを指しているのです。

しかし、ピーマンというのは辛味のないとうがらしであり、大きなピーマンがパプリカという名で日本では扱われ・・・、となると、何だかややこしい感じがしてしまいますね。

ちなみに、以前私がピーマンやとうがらしについて詳しく執筆した記事があるので、リンクよりお読み下さると嬉しいです(当ブログの別ページに飛びます)。

良品の見分け方

縦半分にカットしたパプリカ
縦半分にカットしたパプリカ

※ここに挙げた特徴を持つパプリカを選ぶと、良品に出会える可能性が高くなります。

※しわが寄っているものや、皮がやわらかいものは、避けた方が良い事が多いです。

・ヘタがピンとしていて、切り口がみずみずしいもの

・果皮にハリとツヤがあるもの

・見た目の割に、持ってみて重みを感じるもの

・肩が盛り上がり、肉厚なもの

保存方法

常温保存の場合

16℃位かつ、暗い場所(冷暗所)を用意出来るのであれば、常温保存出来ます。新聞紙に包んで保存してあげましょう。1週間ほど保存出来る事もあります。

冷蔵の場合

パプリカは夏野菜といっても、高温になる夏場は冷蔵した方が上手く保存出来る事が多いです。

水気を拭いて、保存袋に入れて、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。カットしたものは2~3日で使い切った方が良いですが、丸のままの場合、2週間ほど保存出来る事もあります。

冷凍の場合

よく洗い、水気をしっかりと拭き取ります。種とわたを取り除き、好みの大きさにカットしたら、冷凍用保存袋に入れ、冷凍庫で保存します。この保存方法で、1か月程度保存出来る事もあります。

また、種とわたを取り除いたものを硬めに茹でて、冷ましてからラップで包み、冷凍保存するという事も出来ます。【PR】FXを始めるなら【DMM FX】!

栄養素

パプリカは、(普通の)ピーマンと似ているところがあるので、摂取出来る栄養素も、ピーマンと似ています。主にβ-カロテン、ビタミンC、カリウムを良く摂取出来ます。ここではそれらの栄養素について解説します。

β-カロテン

体内でビタミンAに変わります。抗酸化作用があり、がんや動脈硬化予防などに役立ちます。また、皮膚や粘膜の健康維持にも欠かせません。

その他、目の健康にも強く関わるので、ビタミンAの不足は夜盲症などを招いてしまう事があります。

β-カロテンが変換される事で出来るビタミンAは、油と一緒に摂ると、体内への吸収効率が高まります。パプリカを食べる時に、適度な油(オイル入りドレッシングなどを使って食べる)を使ってやると、効率の良い吸収が期待出来ます。

ビタミンC

抗酸化作用があり、がんや動脈硬化予防などに役立ちます。コラーゲンの生成にも強く関わるので、美肌作りに欠かせません。その他、ビタミンCの摂取により風邪などの感染症予防にもつながる事があります。

ビタミンCは通常、熱に弱いのですが、パプリカに含まれているビタミンCは、厚い皮(果肉)に守られているので、加熱しても損なわれにくいという特徴があります。

カリウム

体内の細胞の浸透圧の調節に関わります。体内の余分になったナトリウムを体外に排出してくれる効果があるので、高血圧や脳卒中の予防に役立ちます。

またカリウムは、筋肉の収縮や正常な神経の情報伝達にも強く関わるので、不足すると、不整脈やけいれんを引き起こしてしまう事があります。

健康に良い組み合わせ

パプリカ頭部
パプリカ頭部

※ここに挙げる以外にも、健康に良い組み合わせ(食べ合わせ)はあります。

オリーブ油と組み合わせると

ストレス解消や美肌作りに役立ちます。

カブ・ねぎと組み合わせると

血行促進、胃腸障害の改善に役立ちます。なお、カブ、そしてネギについて私が詳しく解説した記事があるので、以下のリンクを参考にしてくださると嬉しいです(当ブログの別ページに飛びます)。

豆知識

普通のピーマンは、未熟だと緑色で、そのまま育て続けると熟して黄色や赤色になりますが、パプリカにも同じ事がいえる場合が多いです。また、パプリカには白色のものや紫色のものもありますが、それらは未熟果で、未熟なまま利用をする事が多いです。

ロシア原産のパプリカである「アナスタシア」には黒色のものもあります。普段見かけるのは難しいかもしれませんが、運良く見かけたら購入・試食するのも良いかもしれませんね。

参考文献

・青髪のテツ著、ムラセセラマンガ 株式会社Gakken発行「マンガでわかる やさいのトリセツ 野菜のプロが教える選び方・保存法・無駄なくおいしく食べるコツ(初版)」2023年7月11日 197頁

・川端理香監修 株式会社宝島社発行「毎日使える!野菜の教科書」2017年6月2日 50頁

・竹下大学著 株式会社エクスナレッジ発行「野菜と果物 すごい品種図鑑(初版)2022年7月12日 104~109頁

・白鳥早奈英、板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「もっとからだにおいしい 野菜の便利帳」2020年7月10日 17頁

・吉田企世子監修 株式会社エクスナレッジ発行「春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典最新版(初版)」2016年5月23日 94、239~264頁【PR】FXを始めるなら【DMM FX】!

リンク

本文中に掲げたものの他に

当ブログ(パプリカと同じナス科の野菜)

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