チンゲン菜とは
チンゲン菜とは、アブラナ科アブラナ属に属する野菜(葉茎菜類)の事を指します。いわゆる緑黄色野菜です。原産地は中国で、日本では1972年(昭和47年)頃から本格的に流通し始めました。そのような意味では、チンゲン菜は日本では歴史の新しい野菜といえます。
旬は秋から冬にかけてという事が多いですが、北海道や標高の高い地域で採れたものは、夏でも美味しく食べる事が出来ます。千葉県から無農薬の野菜を産地直送
良品の選び方
※ここに挙げた特徴を持つチンゲン菜を選ぶと、良品に出会える可能性が高くなります。
※葉がしおれているもの、打ち身や傷があるもの、黄色く変色しているものは、避けた方が良い事が多いです。
・幅広でツヤがあるもの
・葉がきれいな緑色をしているもの
・茎の下部にハリがあるもの、肉厚でツヤがあるもの
保存方法

冷蔵の場合
乾燥しないように、湿らせたペーパータオルに包み、保存袋に入れて、冷蔵庫の冷蔵室に立てて保存します。
または、根元を3分水につけてから、水気をしっかり拭き取り、ペーパータオルで包みポリ袋に入れます。その後、冷蔵庫の冷蔵室に立てて保存します。
どちらの場合も、立てる時には、カットしたペットボトルや牛乳パックなどが役立ちます。チンゲン菜は葉物野菜の中では保存が利くので、これらの方法で、1週間程度保存出来る事もあります。
冷凍の場合
生のまま保存する場合
洗ってから根元を3分水につけ、好みの大きさにカットします。水気をしっかりと拭き取って、冷凍用保存袋に入れて、冷凍室に保存します。この方法で、1か月程度保存出来る事もあります。
茹でてから保存する場合
葉と茎を分けて、固めに塩ゆでします。その後密閉容器に入れて、冷凍室に保存します(密閉容器は、冷凍用保存袋でも問題ないと思われます)。
栄養素
緑黄色野菜に分類されるチンゲン菜は、栄養価が大変優れています。特に、β-カロテン、ビタミンC、ビタミンK、カリウム、カルシウムの摂取源になります。以下では主にそれらの栄養素について解説します。
β-カロテン
体内でビタミンAに変換されます。抗酸化作用があり、がんや動脈硬化予防などに役立ちます。さらに、皮膚や粘膜の健康維持にも貢献します。
ビタミンAは、視力の維持にも強く関わり、不足すると、夜盲症などを引き起こしてしまう事があります。
ビタミンAは油と一緒に摂ると体内に吸収されやすくなるので、チンゲン菜を食べる時に、適度に油を使ってやると、より健康になれる可能性があります。
ビタミンC
抗酸化作用があり、がんや動脈硬化予防などに役立ちます。皮膚の美しさを保つコラーゲンの生成に関わり、美肌作りに欠かせません。
さらにビタミンCは、風邪などの感染症予防にも役立ちます。
ビタミンK
血液の凝固、凝固の抑制、どちらにも強く関わるので、ケガをしてしまった時に、悪化を食い止める可能性を秘めています。また、骨の形成にも関わるので、丈夫な骨作りに欠かせません。
カリウム
体内の細胞の浸透圧を保つのに強く関わるミネラルです。体内の余分なナトリウムを体外に排出する効果があるので、高血圧や脳卒中の予防に役立ちます。
またカリウムは、筋肉の収縮や正常な神経の情報伝達にも関わる事から、不足すると、不整脈やけいれんを引き起こしてしまう事があります。
カルシウム
人体に最も多く含まれるミネラルです。骨を形成して骨粗しょう症を予防するのに強く関わる他、心臓の鼓動や筋肉の収縮と弛緩などにも貢献します。
その他
はっきりとした事はわかっていませんが、チンゲン菜に含まれる辛味成分「アリルイソチオシアネート」には、消化を助ける、血栓を防ぐ、がん予防に役立つなどの指摘がされています。千葉県から無農薬の野菜を産地直送
健康に良い組み合わせ

※ここで紹介する以外にも、健康に良い組み合わせ(食べ合わせ)はあります。
大根と組み合わせると
胃腸の働きを整えてくれるなどの効果があります。なお、大根について以下の記事で詳しく解説したので、リンクよりお読み下さると嬉しいです。
えのきたけと組み合わせると
生活習慣病予防などに役立つ可能性があります。
わかめと組み合わせると
血中コレステロール値低下などにつながる事があります。
トマトと組み合わせると
免疫力強化、疲労回復などに役立つ事があります。なお、トマトについて以下の記事で詳しく解説したので、リンクよりお読み下さると嬉しいです。
品種(一部)
ミニチンゲンサイ
手のひらに収まるほど小柄な品種です。丸のまま調理に使えます。
花芽(かが)
花が出ているものです。葉だけのものより栄養価が高いです。「青菜花」という名前で流通する事もあります。
チンゲン菜入り中華丼―齋藤瞬のチャレンジクッキング
今回の記事の最後に、実際にチンゲン菜を使った料理にチャレンジしたいと思います。チャレンジするのは「チンゲン菜入り中華丼」です。
以前私は、きくらげについての記事を執筆した時にも、中華丼作りに挑戦しました(その模様について以下のリンクを読んで下さると嬉しいです)。
これは完全に私の趣味趣向になってしまいますが、好きな中華丼は何度でも作りたい!という事で今回も挑戦です。
使うチンゲン菜は、私が自ら漬けたチンゲン菜の浅漬けを使います。その他、にんじん、きくらげ、海鮮ミックスも登場します。これだけでもわくわくしてきますね!
それではここから、詳細をみていきます。
用意する食材(1~2人前程度の分量)
・チンゲン菜の浅漬け・・・2枚ほど(茎の部分も使います)
・にんじん・・・6分の1本程度
・きくらげ・・・乾燥状態で5gほど
・海鮮(シーフード)ミックス・・・70gほど
・白米・・・お好みの量
・水溶き片栗粉・・・150ml程度
・塩こしょう・・・お好みの量
・サラダ油・・・適量
工程
チンゲン菜の浅漬けを食べやすい大きさに切る
1~2cm程度の長さが良いと思われます。
にんじんを切る
皮はついたままでも大丈夫です。汚れを落とし、薄めに切りましょう。
きくらげを水で戻す
20分程度もつければ戻ります。もし戻したきくらげが大きい場合には、料理はさみで食べやすい大きさにカットしてあげましょう。
海鮮ミックスも水またはお湯で解凍します
解凍してから火にかけた方が、しっかりと火を通せます。
中華鍋を火にかけ、サラダ油を入れて、温めます
やけどなどに注意してください。
サラダ油が温まったら、具材を炒めます
油跳ねなどに注意してください。
具材に十分に火が通ったら、塩こしょうで味つけします
恐らく2分も炒めないうちに火は通ります。
水溶き片栗粉でとろみをつけます
水150mlに対して、片栗粉小さじ3杯程度でも、とろみはつくと思われます。私はかためにしたかったので、小さじ5杯程度入れてしまいましたが、そこまでの量の片栗粉はいらないと思われます(私の料理の経験が、まだまだ少ない事を露呈してしまっていますね)。
とろみがついたら火を止めます

皿に白米を盛り、中華丼の具材をのせて、完成です!
美味しく出来ているはずです!
試食と感想

片栗粉を使い過ぎた事以外は、とても順調に料理をする事が出来ました。見た目も、立ち込めて来る香りも良い感じでした。
味の方は、塩こしょうが少なすぎて薄味でしたが、それでも食べようとする手は止まらず、すぐに完食する事が出来ました。美味しかったです。
中華丼を上手に作れるように練習すれば、もっと美味しく作る事が出来る気がしました。良い料理機会になりました。千葉県から無農薬の野菜を産地直送
参考文献
・相馬暁著 株式会社三一書房発行「新装版野菜学入門(初版)」2006年3月10日 195~203頁
・青髪のテツ著、ムラセセラマンガ 株式会社Gakken発行「マンガでわかる やさいのトリセツ 野菜のプロが教える選び方・保存法・無駄なくおいしく食べるコツ(初版)」2023年7月11日 214頁
・川端理香監修 株式会社宝島社発行「毎日使える!野菜の教科書」2017年6月2日 84頁
・白鳥早奈英、板木利隆監修 株式会社高橋書店発行「もっとからだにおいしい 野菜の便利帳」2020年7月10日 110頁
・吉田企世子監修 株式会社エクスナレッジ発行「春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典最新版(初版)」2016年5月23日 173、239~264頁