ムラサキキャベツ―鮮やかな紫色が、食卓を華やかにしてくれます

カットされたムラサキキャベツの断面 葉茎菜類・花菜類
カットされたムラサキキャベツの断面

普通のキャベツとの違い

ムラサキキャベツは、「レッドキャベツ」や「赤キャベツ」と言われることもあるなど、赤紫色が美しいキャベツです。普通のキャベツよりもサイズが小ぶりで、葉が固く巻き込んでいる事が多いです。

加熱調理するとどんどん色が落ちていくため、生食向きのキャベツです。酢と組み合わせると、より色が鮮やかになります。

良品の見分け方

見分け方は、普通のキャベツと似ているところも多いですが、「葉の紫色が濃く、表面にハリとツヤがあるもの」を選ぶと、良品に出会える可能性が高くなります。また、カットされているものを購入する場合は、普通のキャベツ同様、芯が高すぎないものの方が美味しい事が多いです(芯が高いものは育ちすぎている)。

保存方法

保存方法に関しても、普通のキャベツと同じ方法が通用します。丸のまま保存する時は、芯をくり抜き、濡らしたペーパータオルか新聞紙を芯があった部分に挿入し、冷蔵庫の冷蔵室に保存します(チルド室だと尚更良いです)。

カットしたものはラップでしっかりと包んで、冷蔵庫の冷蔵室かチルド室に保存します。なるべく早く使い切りましょう。

冷凍する場合は、好みの大きさにカットして洗い、水気をよく切り、冷凍用保存袋に入れて冷凍庫で保存します。ただし、洗う過程や解凍時に色落ちする可能性が極めて高いです。ムラサキキャベツの鮮やかな色を楽しみたい場合、冷凍保存はあまりしない方が良いです。

栄養素

ムラサキキャベツの千切り
ムラサキキャベツの千切り

ムラサキキャベツは、普通のキャベツに比べてビタミンCが約1.5倍含まれています。また、普通のキャベツには劣りますが、ビタミンKも含んでいます。ここではそれらの栄養素の説明をします。

ビタミンC

肌を美しくするコラーゲンの生成に関わります。適度な摂取は美しい肌を作るのに役立ちます。また、抗酸化作用があり、身体を酸化の負の影響から守るため、がん予防や動脈硬化予防につながる事があります。さらに、白血球の働きを高めるので、風邪などの感染症に強くなります。

ビタミンCは水溶性ビタミンで、体内に4~5時間程度しか留められないため、ムラサキキャベツなどのビタミンCを含む食材を、毎食積極的に摂取すべきと言えます。

ビタミンK

血液の凝固作用や、骨の成長促進に役立つビタミンです。丈夫な骨を作るのに欠かせません。

その他

ムラサキキャベツに含まれるビタミンUは、胃の粘膜を保護する作用があり、胃もたれ防止などに役立つ事があります。さらに、紫色の色素であるアントシアニン系色素には、はっきりとした結論は出ていないものの、目の健康に役立つ可能性や、抗酸化作用を持つ可能性が指摘されています。

簡単ムラサキキャベツサラダ―齋藤瞬のチャレンジクッキング

前置き

「以前、ムラサキキャベツを使ったサラダを作ったけど、もっと簡単に美味しいものは作れないだろうか」、それが今回のサラダを思いついたきっかけです。

そしてもう一つ、単純にムラサキキャベツが余っていた事もあります。腐らせてしまう前に、料理に使って食べてあげたい。腐らせて破棄となると、私にも罪の意識が沸いてしまいます。また、食材を無駄にする事は倫理的にもよろしくないです。

ですが、サラダを作ると決めたは良いが、「簡単に」「美味しく」作るにはどうすべきか、私は少し悩みました。

そこで私は「鮮やかなムラサキキャベツの色と対比する、にんじんを使ってみよう」と思いつきます。さらに、美味しくするために、ツナ缶と油を活かそうと思いました。そうなると、私の頭の中で、今回の「簡単ムラサキキャベツ」の完成図が頭の中に浮かびました。後は私の頭の中のアイデアを、しっかりと形にするだけです。

それでは、材料から見て行きましょう!

材料(1~2人前)

千切りにしたにんじんとムラサキキャベツ
千切りにしたにんじんとムラサキキャベツ

・ムラサキキャベツ・・・50g程度

・にんじん・・・1/3本

・ツナ缶・・・1缶(オイル入りを使った方が美味しくなります)

工程

1.ムラサキキャベツを千切りにする

洗うと折角の紫色が落ちるので、なるべく洗わないようにするか、最小限度の洗いに留めましょう。

2.にんじんも千切りにする

皮はむく必要がないです(販売される前の選果段階で、皮は取り除かれている場合が多いです)

3.千切りにしたムラサキキャベツとにんじんを、ボウルに入れて混ぜる

4.ボウルで混ぜたものを皿に盛る

5.皿に盛ったムラサキキャベツとにんじんの真ん中付近に、ツナ缶のツナを盛り付ける。油は捨てない

6.ツナ缶の中に残った油を、サラダにかける。これで完成です!

試食と感想

完成
完成

即席で作った割には、色どりもよく、とても美味しそうに見える見た目に出来ました。敢えて油も使った事で、サラダが光り輝いて見えました。

出来たサラダを口に運んで噛み締めてみると、ムラサキキャベツのシャキシャキ感と、にんじんの適度な硬さ、ツナの濃厚な味が混ざり合って、噛めば噛むほど味がする、美味しいサラダに感じる事が出来ました。

ムラサキキャベツもにんじんも、千切りにした事で、硬さと食べやすさの両方が活かされ、さらにはツナ缶の油も投入した事で、サラダに食べやすさが生まれた事が、美味しく出来た理由と思われます。

補足

今回は、ツナ缶の油も利用しましたが、油を切る事で、カロリーを抑えつつ、野菜の味をもっと感じながら食べるというのも、美味しく食べられると思います。

もちろん今回のサラダは、普通のキャベツでも美味しく出来ますし、にんじんの代わりにきゅうりを使うのも良いと思われます。

参考文献

・吉田企世子監修 株式会社エクスナレッジ発行「春夏秋冬おいしいクスリ 旬の野菜の栄養事典最新版(初版)」2016年5月23日 14、45、249頁

・青髪のテツ著、ムラセセラマンガ 株式会社Gakken発行「マンガでわかる やさいのトリセツ 野菜のプロが教える選び方・保存法・無駄なくおいしく食べるコツ(初版)」2023年7月11日 210頁

・足立香代子監修、kirishima・サイドランチマンガ 株式会社池田書店発行「マンガでわかる栄養学」2021年12月20日 94~95、102~103頁

リンク

当ブログ(ムラサキキャベツ関連)

当ブログ(ムラサキキャベツと同じアブラナ科の野菜)

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